ダウ理論は究極のテクニカル分析
FXにおいてダウ理論は最も重要なテクニカル分析となります。
初心者の方はまず何よりも先にこのダウ理論を習得してください。
ちなみに中級者の方で成績が思うように上がらない方の多くは、ダウ理論を軽視している傾向にあります。きちんと使いこなせば、これだけで勝てるようになります。
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ダウ理論とは
チャールズ・ダウという方が提唱した理論です。
古くから世界中で評価されているテクニカルであり、基本中の基本です。
ダウ理論6つの基本法則から構成されている
- 平均はすべての事象を織り込む
- トレンドには3種類ある
- 主要トレンドは3段階からなる
- 平均は相互に確認されなければならない
- トレンドは出来高でも確認されなければならない
- トレンドは明確な転換シグナルが発生するまでは継続する
重要なのは1つだけ
覚えることは1つだけでいいです。
最後の赤文字のところ
トレンドは明確な転換シグナルが発生するまでは継続する。
これですね。
他の基本法則も重要でないわけではないのですが、そこらへんはステップアップしながら理解していく程度で充分です。
ダウ理論で目線を固定する
どのようにダウ理論をトレードに活用していくかを具体的に見ていきましょう。
アップトレンドの定義
高値更新、安値切り上げが続いています。
これがアップトレンドです。
この時、ショート(売り)は考えません。ロング(買い)のみを検討します。
ダウントレンドの定義
こちらは安値更新、高値切り下げが続いていますね。
この状態をダウントレンドといいます。
この時、ロングはせずにショートのみを検討します。
なぜトレンドに逆らってはいけないのか?
アップトレンドでショートを仕掛けてはいけない理由は単純です。
ダウ理論の重要な基本法則である、トレンドは明確な転換シグナルが発生するまでは継続する。からです。
トレンド継続中は、終了するよりもそのまま継続する可能性のほうが高いです。
これを大原則にしてトレードします。
目線が上ならロング。下ならショートのみ検討してください。
目線と逆方向へのエントリーは逆張りとなりますが、これは順張りで勝てるようになってからの習得となりますので、スキルアップしてからのチャレンジとなります。
目線コロコロとメンタルの関係
FXをやったことはある人は誰でも、目線を固定できずに売り買いを繰り返し大きく損失を出したことがあるはずです。
ダウ理論の法則を前提としていれば、チャートを開いてから取引をしようとするときに、買えばいいのか売ればいいのか悩むことはなくなります。
目線を固定すると、さらにもう一つ大きなメリットがあります。メンタルです。
トレンドはいつか終了するので、目線に沿ったエントリーで負けることが必ずあります。
しかし、その時に気持ち的に割り切れるのです。
優位性の高い方向にエントリーして損切となっても、数をこなせば大数の法則で勝ち続けていくことができることがわかっているから切り替えができます。
目線を固定していない状態でエントリーして負けた時に、どうなるか想像つきますか?
ああ、逆だったかと大した根拠もないのにドテンをして往復ビンタ。よくある話です。
管理人もその経験は人一倍ありますw
これはメンタルブレイクのはじまりです。どんなにテクニカルの知識があっても陥る可能性があるので気を付けてください。
優位性の高いエントリーで負けても、勝つ可能性のほうが高いなら数をこなせばいいのです。
トレンドの明確な転換シグナルとは?
では基本法則で最重要な核心について見ていきましょう。
トレンドの転換シグナルを捉えることができれば、FXトレーダーとして最強の武器を手に入れたようなものです。
押し安値と戻り高値を見つける
押し安値とか戻り高値って聞いたことがあると思います。
まずはこれらを見つけることから始まりますので、発見の仕方を身に付けましょう。
上の図は上昇トレンドから下降トレンドに転換しています。
中級者の方はどこが押し安値なのかと、どこからが下降トレンドに転換しているか考えてみてください。
高値Dで最高値をつけてから安値Dへと下落しています。
正解は押し安値は安値Cですね。
実際のチャートでも見てみましょう。
通貨ペアや時間軸は関係ありません。
このチャートではどのような波形を描きますか?
私は次のように描きます。
この波形の捉え方に正解はありませんが、狭すぎず広すぎずという感じでいいですw
各トレーダーの感覚です。
ただ、いつも同じようにジグザグを描いてください。そして自分以外の他のトレーダーだったらどのように波形を描くかを考えてみてください。
誰でも同じように描くだろうというわかりやすいところは共通認識が強まるので、意識される度合いも強くなります。
自分の都合のいいように波形を捉えていては、負けトレードの原因となります。
このチャートのアップトレンドの押し安値は黄色のラインのところです。
ダウントレンドの戻り高値の場合はこれの逆バージョンです。
ローソク足の終値の実体を重視
気づいた方もいるかもしれませんが、実はこの波形の捉え方でいくと矛盾点が1つあります。
はい。黒丸で囲ったところの安値ですね。
微妙に前回安値を割っていますよね?
これでは今までの話しからいうと、この時点での押し安値をブレイクしたのでトレンド転換では?
と考えるのが普通です。間違っていません。
が、この下抜けは明確でしょうか?
私は明確な下抜けには見えません。むしろサポートされたと認識します。
ここは管理人が実際にロングエントリーした場面です。エントリー後すぐにストップロスを設定しましたが、ギリギリかからずに上昇していきました。
目安としては、実体がラインをしっかり抜けたかどうかを確認することです。重要なのは終値ということですね。ここが少し難しいところなのですが、微妙な抜けの時には目線はフラットにするのがベストです。
下手にバイアスがかかると大きな失敗に繋がり、自信喪失の原因になってしまいます。
であれば、微妙なところには手を出さなければいいだけなのです。
自分がわからないと思ったときには、ぜひ別の通貨ペアのチャートを見ましょう。
FXはたくさん通貨ペアがありますから、わかりやすいペアを選んでトレードするべきです。
押し安値・戻り高値をブレイクしたところが転換のシグナル
押し安値を割ってきたところが、明確な転換シグナルとなります。
黄色の点線を下にブレイクしたところが、ダウントレンドに転換したシグナルということになります。
ダウントレンドからアップトレンドに転換する場合はこの逆の見方をすればいいだけです。
押し安値とは・・・
最後の高値を更新するたの起点となった安値です。
戻り高値とは・・・
最後の安値を更新するための起点となった高値です。
頭と尻尾はくれてやる
この押し安値ラインと戻り高値ラインをブレイクするまではまだ転換とはいえない状態なのです。
では押し安値ラインを割る前にすでに下落基調になっている部分はどうトレードしたらいいのか?
最高値をつけたあとに下落の波動になっていますね。
安値Dから安値Eへ安値を更新しています。
同時に高値Eから高値Fへ高値を切り下げています。
ここだけを見ると下目線と捉えてショートエントリーしたくなりますよね?
しかし、あくまで重要なのは【押し安値や戻り高値のライン】ですので、その重要ラインを割るまではショートエントリーはせず様子見するのが最善策です。
押し安値ラインを下へ突破することができずに、アップトレンドに回帰していくことは多々あります。
厳密にいうと押し安値ラインを下ブレイクするまでは、目線は上のままなのです。
チャートの時間軸を1つ下げると、押し安値ラインを下ブレイクする前でも優位性の高いトレードはできます。
しかしこれには相応のスキルが必要になってくるため、最初のうちはトレード時間軸を短くするのはおすすめできません。
まとめ
FXのテクニカル分析は数えればキリがないほど存在します。
ダウ理論はそれらの原点ともいうべき分析方法です。
しっかり理解してから、さらに精度を高めるためにインジケーターを導入するのもいいと思います。
しかし何度もしつこいようですが、FXで勝ち続けたいと考えるならば、ダウ理論をマスターしましょう。
管理人がどのようにダウ理論をトレードに活かしているか、具体的な手法を近いうちにアップしようと思います。
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